「迷うスポーツ、オリエンテーリング」 

            福島県オリエンテーリング協会 渡辺 研也

 スポーツ選手にとって「迷う」場面というのは数多くあると思います。練習のとき然り、競技中のとき然り。しかしオリエンテーリングという競技ほど、文字通り「道に迷う」場面に遭遇するスポーツはないと思います。
 
 ここはどこなのだろう?どこ?どこ?どこ?
なぜこんな場所にいるのだろう?なぜ?なぜ?なぜ? 

 オリエンテーリングは地図とコンパスを持ち、指定されたチェックポイントを回ってくる競技です。これを読んでいる方の中にも小、中学校のときに宿泊訓練などでオリエンテーリングをやった経験が有る方もいることと思います。基本的にはそれと同じです。同じなのですが、酔狂なことにそれを1分1秒を争う競技として行っている訳です。 
 走る場所も道とは限りません。コースによっては道のない林の中や藪の中をコンパスと地図を頼りに何キロも進むことになります。

 いったいこれからどっちに進めばいいのだろう?右か?左か?まっすぐか? 
 
 オリエンテーリングでは、自分が進むべき道は自分で決めなくてはいけません。通るべきチェックポイントは決まっている訳ですが、チェックポイントからチェックポイントの間はどのように進んでも構わないのです。遠回りになっても走りやすい道を走るか?それとも藪の中を一直線に突っ切るか?時間がかかるがわかりやすいルートを通るのか?早いかもしれないが迷ってしまう可能性が大きいルートを通るのか? 

「この藪を右にまわったらツボっちゃて(迷った、の意)」
「ここは左の道に出るのが早いんじゃない?」
「でも、右にまわったほうが登りが少ないよ」
「いやいや、ここでショートカットすれば登りも少ないし……」

 オリエンテーリングの競技が終わったあとは、選手同士でコースの検討がよく行われます。こっちが早い、いやこっちの方が正解だよ、というような議論をしたり感想を述べ合ったりするのはオリエンテーリング固有の楽しみの一つです。そして迷ったことなどの感想を言い合うのがとても楽しかったりするのです。

 個人的な現在の状況ですが、仕事が忙しくなかなか十分なトレーニングができていないのが現状です。その代わりという訳ではないですが、最近はオリエンテーリングの大会の運営の方をよくやっています。そして走り終わって少々疲れた顔ながらも笑顔で「いやぁ、またツボっちゃったよ(迷っちゃったよ)」といったような選手の感想を聞いて楽しんでいます。皆様も機会がありましたら是非オリエンテーリングに参加して、迷ってみてはいかがでしょうか?

 
 プロフィール
【氏  名】渡辺研也(わたなべけんや)
【競技種目】オリエンテーリング
【所  属】福島県オリエンテーリング協会
【生年月日】昭和50年5月5日
【出身地】 福島市
【現住所】 須賀川市
【主な大会実績】
 ショートインカレユ96 5位
 インカレユ96 リレー 2位(2走)
 インカレユ97 リレー 1位(1走)
 平成8年度 全日本リレーオリエンテーリング選手権大会 男子ジュニア1位(3走)
 平成12年度 全日本リレーオリエンテーリング選手権大会 青年男子2位(1 走) 

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